『ねじ式』

府中市美術館で2/26まで「石子順造的世界」という展覧会が開かれている。
その展覧会で取りあげられている、マンガの1つだということで予習がてら読んでみた。
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/ishiko/index.html

内容の紹介はwikipediaなどに乗っているとして、
一言で言えば「よくわからない。けど、わかったふりもできない」という感想を持った。

夢と現実が混じったような世界、舞台は温泉や漁村、工場など。私には
なじみのない世界がほとんど。話は混沌としていてわかりにくい。


 自分の記憶をたどると、同じような感想を持った本、
宮本常一の『忘れられた日本人』に行き当たった。
地方の生活や風習を、包み隠さず書かれた本を読んで、人間には白黒つけれらない部分、
簡単に説明できないモヤモヤした部分があると思った。
 この本にも、「はっきりわからない。けど、気になる」部分がありました。


 難しものを無批判に褒めるのは、どうかと思う。
でも、一方でわかりにくいものを切り捨ててもいいのかと思わせる。
 自分が日々わかりやすいモノに流されていると感じていたので、
良い本に出会ったのかな。

ねじ式 (小学館文庫)

ねじ式 (小学館文庫)

忘れられた日本人 (岩波文庫)

忘れられた日本人 (岩波文庫)