『さんてつ』

岩手県の海岸沿いを走るローカル線、三陸鉄道
東日本大震災で被災し、津波で駅や線路が流され、大きな被害を受けた。

この三陸鉄道(さんてつ)の被災、5日後の運転再開、そして現在を取材してマンガにしている。
被災した時の体験談は恐ろしいと思った。早期復興へ向かって協力する姿に感動した。
だけど、被災体験や復興に向けて努力する美談だけでは終わらない。

運行を維持するために泊まり込みで作業する駅員さん、他の鉄道会社に単身赴任で出向した車掌さん。被災地で複雑な思いを抱えながら、今も生きている人がいることを知らなかった。
全線復興に多額のお金をかけて復興することに地元でも賛否がある。
それでも、さんてつの復興のために「いま」生きている人達がいることを知りました。

画風が青木雄二(「ナニワ金融道」)のように、表情豊かに書かれていて好きな画風だ。
津波で被災した街の様子や人の思いが、心に強く伝わってきた。
自分も、この目で確かめにいきたい。さんてつに乗りに行きたくなった。

さんてつ: 日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録 (バンチコミックス)

さんてつ: 日本鉄道旅行地図帳 三陸鉄道 大震災の記録 (バンチコミックス)