荒俣宏著 『0点主義 新しい知的生産の技術57』

  • 荒俣さんの「幸福感のある勉強」には説得力がある

テレビや書籍で何度も見かけたことある荒俣宏の勉強術と聞いて手に取った。
あの、幅広い教養をどのように身につけているのか知りたくなった。

「0点主義」の勉強法とは、マイナーな分野、テストには出てこない
知識のことを例えて言っている。テストには関係ないから0点だ。
でも、その知識がオリジナリティや応用力を生む。

彼の経験や実践している情報整理術を読んでいくと、
自分が熱中して勉強した「点」が「面」になっていく面白さが伝わってくる。
好きな勉強をしている人が、楽しんでる様子が伝わってくるのだ。

特に印象に残ったのが「大得意な物をやり続けて長期戦を戦え」という言葉と
「定年後に始めては遅すぎる」という言葉だった。大好きな事がすぐに
お金や成果に結びつかないかもしれない。でもいつか、役に立つ時が来る。
だから、今から好きな勉強をやり続けろ。30代にサラリーマンから、作家に
転身した荒俣さんの言葉だから、説得力がある。

20代の私からしたら、すぐに成果が欲しいと思うし、数十年後のことなんて
想像がつかない。でも、人生の先輩に「あせるな。先は長い」とたしなめられた気がした。
すきなことを続けてみよう。

0点主義 新しい知的生産の技術57

0点主義 新しい知的生産の技術57